フードストアAoki(あおき
函南店(かんなみ)
(静岡県田方郡函南町)
2006.12/6(水)
10:30〜11:30
15:30〜16:00
2006・12/7(木)
11:00〜12:30

2006年10月、東京のららぽーと豊洲内に「Aoki豊洲店」がオープンした。ゆったりとしたピアノのBGMが流れている。生鮮品の品質が良くて、東京でこの価格と品質なの?と驚く値ごろ感のある商品が多い。ドライグロッサリー類も使いたくなる珍しい物が一杯。特に印象的だったのは、沼津や伊豆など静岡産の鮮魚や干物が値ごろ感良く並んでいた事。
是非、静岡のおあきにも行ってみたい!と思い、2泊3日で敢行。「スーパーマーケット三昧の旅 第15弾 静岡 フードストアAoki編」も合わせてご覧下さい。
1日目あおき伊東店、スーパーナガヤ吉田店、ヤオハン稲取店、あおきしもだまちだな店あおき下田広岡店、下田とうきゅう店、あおき河津店
2日目:マックスバリュ東海函南店(オープン前外観だけ)、あおき函南店1回目あおき沼津店あおき御殿場店、セルバ御殿場古沢店、あおき函南店2回目
3日目:キミサワ函南店、あおき函南店3回目あおき富士店
今回サーベイしたあおき函南店は、オープンして8年目。すっかり地域の中で頼りにされている。
あおき函南店は熱海函南道路沿いの、沼津に近いエリアにある。自動車、バイクでの買い物客が多く、徒歩、自転車での来店客は少ないよう。幹線道路から100mほど入っているためか、交通量が少ないので駐車場の出入りもしやすく、店の前に平面の駐車場を広く取っているので、車での買い物は便利。
私達のお店での滞在時間はかなり長かったが、私達以外にも年配の夫婦連れや親子連れなど、ゆっくり商品を選びながら買い物をしているお客が多い。車から降りて来る客があおきのイラストの入ったマイバックを持っている割合が多い。スーパーマーケットで売られているオリジナルバックをこんなに持って来ているお客の多いスーパーマーケットは初めて。ここまで贔屓にされているなんて、どんなお店だろうと思いながらサーベイさせてもらった。
各売り場 ちょっと一言 評価
野菜 店の外ではテントを張って、白菜2玉を括って山積みにして売っている。買って帰るお客もみかけた。お漬物など料理をして食べきる術を知っているお客が居るって事なのね。
店内は、ディスプレイのアクセントの付け方が巧く、色々な種類の野菜に目が行く。
99円セールの日もキャベツ、春菊、ほうれん草、かぶ、太ネギ(白ネギ)など同じ棚に並べてセールをするのではなく、普通に通路を歩いている間に目つく。量も充分なボリュームがあるし、99円のPOPの文字もインパクトがあるしで、隣に並んでいる定番価格の商品も目に留まるという心憎い演出!これが”あおき流”なのでしょうか。
★★★★
果物 野菜と同様、テントを張った店頭では、大阪なら千円以上で進物用になりそうな大粒いちごが1箱600円(静岡産)やキィウィの詰め放題など、地元静岡産ならではの鮮度の良さと安さに惹き付けられる。店内に入るとまず、みかん、いちご、ラ・フランス、アンポ柿などが彩り良く並べられていてワクワクする。紅ほっぺ1パック398円2パックで600円は酸味と甘みのバランスが良く「お買い得」というPOPの文字通り、いやそれ以上の美味しさ。三ケ日みかんという静岡産の果物以外にも、熊本産のデコポンや「蜜が入っています」と赤字で堂々と書かれた青森産のりんごなど、県外からの果物も興味を持つPOP付きで目に飛び込んでくる。 ★★★★
鮮魚 刺身盛り合わせは、三点盛りで798円と少々高めではあるが、解凍した魚が1種も入っておらず、1切れずつのしっかりした厚み、4切れから5切れずつというボリュームはお値うち感がある。
金目鯛はもちろんの事、手長海老刺身1匹290円、桜海老お刺身(100g580円)あさりの剥き身、青なまこなど地元産の魚がズラッと並んでいて、魚好きにはたまらん売り場。宮城県産の皮付きイルカが一切れ450円ぐらいで並んでいた。これは下田エリアのあおきにも並んでいたので、静岡では一般的なのだろうか・・と大阪に帰って調べてみた。どうやらイルカは以前、沼津港に水揚げされ加工もされていたようで、煮込みが美味しい郷土料理に使うようだ。
★★★★
塩干 イワシバーグは次々とお客が買って行く。昔から子供のおやつやお茶請に食べられてきた郷土の味らしい。「Aokiの手開き鯵」の干物2枚で398円(小)や480円(大)は長崎産の鯵を沼津で加工している。脂ののりと塩加減が良く、日頃食卓に並べる物がこの味だからAokiを信用するお客も多いのだと納得。
『関東ではちりめんじゃこよりシラス干しなのね』と売り場を見ながら地元スーパーならではの楽しみを満喫する。
★★★★
精肉 自家製ビーフハンバーグ(オーストラリア産・国産)100g98円、ソース付きで3個462円は年配のお客も買っていた。牛しそ巻きステーキ(オーストラリア産)100g198円など「おあき特性の味」は焼くだけで食卓に並べられる、一手間かけてくれてある商品がお買い得の価格で並ぶ。焼き鶏用にししとうやネギと一緒に串に刺した商品もある。鶏肉は100g158円の南部鶏がもも肉1枚、胸肉1枚がそれぞれパックされている。唐揚げ用にカットされているのは普通の鶏肉。
一手間かけてくれている商品はお得感があるのだが、スライス、ブロック、角切り肉などは鮮度感が悪く、このエリアは魚文化だからなのかしら・・とは思うものの、他の生鮮売り場に比べると見劣りがする。鶏団子用のつくねの素は消費期限が1日違いの商品が並んでいたが、値段は一緒なのに、見た目にもはっきり色が変わってしまっている。他の売り場で細かい配慮を見ているだけにおざなりに感じてしまう。
★★★
和日配 豆腐、お揚げは専門店の若木屋コーナーに並んでいる。商品が見やすく選びやすい。ザル豆腐の試食は立ち寄る人も多い。しかし、柔らかい豆腐だけに食べにくく、こぼしているお客が多く目に付いた。試食容器に工夫が必要では。
野菜売り場と和日配売り場の、ちょうど中間地点できゅうりの糠漬けがバットに並べてあり、お客がトングを使ってビニール袋に入れるようになっている。これも人気商品らしく若い人も年配客も次々と2本、3本と買っている。
籠清、鈴廣はもちろんの事、地元産の練り物が豊富。たくさんの練り物の中で、地元の客なら贔屓の商品が決まっているのかもしれないが、前日とはまた違うメーカーの商品が手に取りやすく、目に入りやすい位置に出てきているので、新しい練り物も買ってみようかな・・・という気になるのでは。
★★★★
洋日配 冷凍食品は半額の日なのに、お客が立ち寄っていない。冷凍食品半額セールは多くのお店で開催されているので、魅力がなくなっているからとも言えるが、このお店ではあおきにしかない商品を買おうと思っているのでは、とも受け取れる。「価値ある品を世界から」と売り場に書かれている通り、このエリアにこれだけの商品を探してきてくれたら、お客は嬉しいだろうなと思う。それに、ただ並べているだけでなく、買いやすい配慮がある。輸入チーズのシュロップシャーブルー100g753円は「熟成が進むと栗のようなホクホク感がある」という説明が商品に付いており、ブルーチーズに詳しく無い人でも興味を持つ。カマンベールチーズは1個千円以上する丸型の箱入り商品を半分に切って並べてくれているので、買いやすい価格になっているし、お試しで違った味を食べてみようというチーズ好きには嬉しい。こういう細かい心配りが、あちこちにある。
惣菜売り場に続いてインストアーベーカリーがある。だから、サンドイッチやホットドックは惣菜売り場内に並んでいるように見える。お弁当やお惣菜と組み合わせて選べるので買いやすい。「可愛い!」と声が出てしまうリース型のクリスマスリースブレッドが並んでいたが、午後にはこれまた可愛いもみの木コルネに変わっていた。12月の慌しい中でもちょっとクリスマス気分を先行で味わいたい主婦にはスーパーマーケットで手に入れられるお楽しみ!
★★★★
ドライ
グロッサリー
アイテム数がやたらと多くて「この中から勝手に選んでね」的なお店ではない。お客は、お店の人を信じて「あおきに並んでいるのだから優れものでしょう」という感じで安心して買い物をしている様子。
エンドは安売りコーナーにはなっておらず、それでいてお上品に飾られている訳でもない。「素通りはナシよ」と言わんばかりに商品が出っ張ってきている。普通なら「じゃま!」って思うところだが、まるで私の方を見ながら出っ張ってきているよう。ふと商品と目を合わせるとありきたりではなく、何かしら魅力がありそうなので、ついつい手に取ってしまう。エンドの中には赤地のPOPで「ベストセール」と書かれた期間限定の日付が入っている商品も並んでいる。多くの商品の中でも、お買い得品が目に入るようになっている。「先行発売の東京で大好評」のPOPが付いた、新商品のカレールーはどこででも買える商品なんだけど、一度使ってみようかしら・・・という気にさせる。大げさに大陳列しているわけでも無いのにねぇ。ここまで深みのある品揃えにしてくれてあるからこそ、NBの新製品も目立つのかしら。
★★★★★
菓子 お菓子売り場はレジに近い配置になっており、そのまま続くレジ前エンドには日本中の珍しくて美味しそうな和洋菓子がボリューム一杯に並んでいる。しかも、日替わりで違う商品の試食付き。クリスマスシーズンのこの時期には、円形の島陳列台では「HAPPY Xmas」のPOP付きで、500円〜1000円の大型のお菓子のアポロビッグ、マーブルチョコレートビッグ、たけのこの里ビッグなども並ぶ。クリスマスに食べる事の多いパネトーネの輸入ケーキなども並び、売り場が華やかになっている。生菓子は、インストアーベーカリーコーナーに柏の葉と一緒に蒸したおまんじゅう、あげまんじゅう、おはぎ、フィナシェなどあおき特製手作りのお菓子まで揃っている。 ★★★★
惣菜 そぼろ寿司400円、かつ丼500円やお弁当もあるが、何と言っても次々と出てくる量り売り惣菜は、大皿盛りで実に美味しそう。お客が自分でパックに入れる大皿盛りの量り売りは、減ってくると見た目が悪くなってくるものだが、このお店では手際よくパック詰め商品に変身させ、次にはまた湯気の立っている大皿惣菜が登場する。八宝菜、かに玉、レバニラ炒めなど、売れ筋らしい商品は、夕方には同時に大皿で2皿も出てくる。
1個99円の牡蠣フライ、鶏と長芋の煮物100g189円、海老とブロッコリーの炒め物100g298円など、価格的には決して安いわけではない。でも、美味しいという価値を納得して買っているお客で一杯。春菊のかき揚げは、油っぽい物が多く、なかなか買おうと思わない商品だが、「青果部の田村チーフが新鮮な春菊を惣菜部のために仕入れてくれた春菊のかき揚げです」というPOPを読むと、食べてみようと思うものだ。こういう情報提供もさりげなく行われている。
★★★★★
榊、仏花類は少し高めかな。でも、鉢物のミニシクラメンや大輪のカサブランカはお買い得。フリージア、スイートピーなどは緑の葉物と一緒の束にされて完成しているので、そのまま花瓶に活けられる。香りの良いスイセンなども揃っているので購入している人も多い。 ★★★★
1580円のミュスカデに「和食をばつぐんに引きたてます」のPOPが付いている。”ばつぐんに”とまで書いているのは珍しい。よほど自信があるのか、担当者の意気込みが表れている。しかし、いざ買おうと思うと、値札にヴィンデージが書かれていないので商品と値札が一致せず買えなかった。日本酒、ワイン、焼酎、どれについても主婦は、知識の積み重ねや経験の積み重ねが少ないから選ぶ時に決められない。それでいて”ハズレ”があるから美味しい物に出会えた時が楽しい、などと言う余裕も無い。そんなお客にも選べる売り場であって欲しいのよね、食品スーパーのお酒売り場は。 ★★★
店舗全体 店員さんはカートを片付けながら、帰るお客にカートの持ち手にかけた商品を忘れないように声かけをされていたり、商品について私達が話していると、品出し中でも尋ねたい事がありそうという気配を感じて、声をかけてくれる温かさがある。
サッカーサービス付きのレジは、大阪人にはため息が出るほどゆっくりしている。その上一人一人の買い物点数が多いときている。でも、商品をぞんざいに扱う事無く、袋詰めをしてくれるのでお客は、慣れた様子で鷹揚に構えている。
休憩コーナーでは、陶器カップ入りのコーヒー210円やソフトクリームがセルフサービスで買えるようになっている。料理情報の載っている雑誌も置いてあり、ゆっくりページを繰ってくつろげるコーナー。たくさんの買い物をしたカートを横に置いて、ホッと一息入れている女性一人客も多かった。
お手洗いは休憩コーナーのすぐそばだが、外扉を開けるとまず洗面所。中扉を開けて入るとトイレ室。その中に個々のトイレがある。合計3つのドアがある。だから、休憩コーナーまで芳香剤の匂いもしてこないのかな。それにトイレは何時行ってもすごく清潔。トイレットペーパーはウォシュレット用の上等タイプが設置されているし、こんな所まで実に気持ちの良い配慮がなされている。
★★★★
総評 あおきのPOPは「買って欲しい!」というのではなく「知って欲しい!」というお店の人の気持ちが伝わって来る。お店がその商品を選んだ理由、他の商品とどこがどう違うかがわかりやすい。商品知識が豊かそうで、だからこそお客もあおきセレクションが信頼出来るのではないだろうか。地域の食の伝統を守りつつ、尚且つ世界中から美味しい物を運んで来てくれ、食のレベルアップにもおおいに貢献しているお店だなぁと感心。
通路は広く取ってあるのだが、至る所に島陳列がある。一応テーマに沿った商品群だし、立体的だから興味を持って立ち止まるお客が多い。ちょっと商品が出張っているとお客同士で譲り合わないと通れない。函南店では、お客の暗黙のルールが”商品を見ている人優先”のようだった。譲る人もじっくり商品を吟味する楽しみを知っているからお互い様というところかな。しかし、お買い物の間、しょっちゅう譲り合ってばかりというのもうっとうしい事なので、あおき名物のはみ出し陳列もほどほどに。
83点

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